<車両火災>危険なライター 意図せず着火、08年61件 (毎日新聞)

 2日夜に北海道厚沢部町で乳幼児4人が死亡した車両火災は、5日までの北海道警江差署の検証で、車内に残されていたライターが何らかの原因で発火した可能性が高まっている。道内では09年、440件の車両火災が起きており、全国の1割近くを占める。火遊びや放火などのほか、ライターがドアなどに挟まって気付かないうちに出火するケースもあり、消防は注意を呼び掛けている。

 総務省消防庁の統計(速報値)では、09年の国内の車両火災は5325件で、総火災件数(5万1124件)の約1割。道内は440件で総件数(2345件)の約2割を占めており、都道府県別では東京に次いで2番目に多かった。道によると、車の保有台数が多い(全国6位)ことや、発火物を巻き込みやすいゴミ収集車の運行台数が多いことが背景にあるという。

 マッチやライターが火元となったケースは、08年で全国191件(09年は調査中)。4日に宮城県柴田町のスーパー駐車場で3歳と1歳の姉妹が乗った車が全焼したケースでも、車内にライターがあった。押すだけで着火する電子式ライターがドアなどに挟まって火が出ることもあり、08年は約3割の61件が意図しないライターの出火だった。

 一方、乗用車のシートなどには道路運送車両法に基づく保安基準で「1分間で10センチ以上、火が広がらない」といった耐火性の規定がある。しかし紙くずなどが近くにあれば大規模火災になりかねず、札幌市消防局によると「出火から数十分で全焼することもある」という。厚沢部町の火災でも、ガソリンタンクに引火しなかったにもかかわらず、約30分間で手が付けられないほど火が回ったとみられている。

 また車両火災は建物よりも空間が狭いため「煙が充満するのが早く、一酸化炭素中毒になりやすい」(消防関係者)リスクもある。車両の構造に詳しい「くるま総合研究会」の相川潔代表は「車のシートは『難燃性』。不燃物ではないので一般の人が想像する以上に燃える。ライターや燃えやすいものを置かないことが肝心だ」と警告する。【金子淳、久野華代】

【関連ニュース】
北海道4児死亡:車内からライター部品 死因は焼死
北海道4児死亡:車内に使い捨てライター、紙に引火か
火災原因:ライター火遊び4割が子ども 消費者庁など調査
火災:車全焼、中にライター 両親買い物中、姉妹無事−−宮城

債務残高GDP比を最終目標=4段階で財政健全化−国家戦略室の素案判明(時事通信)
首相動静(4月1日)(時事通信)
住宅火災、焼け跡に2遺体=80代夫婦か−長野(時事通信)
<将棋解答>第1301回 解答(毎日新聞)
鉄工会社従業員、死体遺棄で逮捕=社長殺害もほのめかす−福岡県警(時事通信)
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。